主要KPIの読み方(チャネル編)
証券コード5580「ここは、マル」、プロディライトです。
今回は、前回のアカウントに引き続き、主要KPIのひとつ「チャネル」について解説します。
※前回のアカウントの解説は以下をご覧ください
KPIを公表する意図
当社サービスは原則、ご利用する方が増えれば増えるほど、売上高をはじめとする業績指標に良い影響を及ぼします。実際は四半期に一度、決算として業績を発表していますが、その節目以外で事業が順調があるかどうかをお知らせするものとして月に一度、主要KPIを公表しています。
主要KPIの一つ「チャネル」とは?
チャネルとは簡単に言うと、一つの電話番号でどれだけの人が同時に話せるかというもので、同時通話数という言葉で置き換えることができます。
まず、お手持ちのスマホで想像してみてください。090、080、070ではじまる電話番号、つまりスマホ1台での同時通話数は「1」です。もし通話中だった場合、それ以上にかけることも受けることもできません。
一方で03、06、0120、050等ではじまる固定電話の番号は、通信キャリアとの契約と電話システム側の設定によって同時通話数を増やすことができます。家庭用電話で複数チャネルで使われている例はあまりみられませんが、1つの電話番号で複数の人が同時に通話可能なコールセンターを想像していただくとわかりやすいです。一つの電話番号で3人同時に話せる環境の場合、チャネル数は「3」となります。
チャネルをKPIとする理由
チャネルの数が増えれば増えるほど、通話される機会が増えると考えることから、KPIとして公表しています。当社の回線サービス「IP-Line」の契約では、1つの電話番号につき標準チャネル数「2」で提供しており、オプションとしてさらに追加が可能ですので、お客様の用途に応じてチャネル数を変更できます。例えば個人事業主や店舗、小規模の事務所であれば少なくて済みますし、大企業であれば一つの番号、いわゆる「代表番号」でたくさんの電話をかけたりとったりするシーンが想定されるので、それ相応のチャネルが必要とされます。よって、チャネル数は回線サービスの売上高に寄与する「可能性」を表す指標とすることができます。
必ずしも売上高に連動しないことがある
チャネル数が売上高に連動しないこともあります。例えば、たくさんの同時通話が想定されるコールセンターの用途において、チャネルの準備をしたものの、そもそも架電する案件・仕事が少なく電話をかけなかったため通話料が発生しなかったというケースがあります。
そのほかには、0120や0800でおなじみの着信側が通話料金を負担する着信課金番号を使わなかったケースです。コールセンターではECや通販などが代表されるような、サービスの一環で受ける側が通話料金を負担することが多い一方、企業や自治体の問い合わせ等窓口など、03や06といった普通の市外局番や050等、かける側がそのまま通話料金を負担するケースもあります。この場合は着信課金されないので、売上高とは連動されにくいのです。
よって、必ずしも売上高と連動しないことがあります。アカウントと同様、この点については都度、決算発表時等に説明に努めたいと考えています。
よくある質問:なぜアカウントとチャネルが同数にならないのか
なお、当社のKPIをご覧いただくとわかるのですが、アカウント数とチャネル数は比例して増加する傾向にあるものの、同数ではありません。よく「1人1人がそれぞれ通話するのであれば、なぜアカウントとチャネルは1対1にならないのか」といった主旨のご質問をいただきます。これは、ご利用されるそれぞれの用途によるためです。
例えばオフィスでのビジネスフォン用途として使うケースがあります。オフィスに5人いたとしても、常に同時に5つの電話がかかってくることが想定されにくく、人数分のチャネルは必要ないとしてアカウント数より小さいチャネル数で契約されることがほとんどです。
他には、電話番号を複数使うケースもあります。1アカウントで3つの電話番号を使われる場合、番号毎の標準チャネルが「2」であることから、1アカウントに6つのチャネルがつくことになり、その結果アカウント<チャネルになります。
また「順番にお繋ぎしますのでそのまましばらくおまちください」というアナウンスでお馴染みの「待ち呼」と呼ばれるオプション機能を使われる場合には、INNOVERAの仕様上、複数チャネルの契約いただく必要がありますので、アカウント数<チャネル数になることが多いです。
これらは一例ですが、1人1チャネルというスマホ番号のような用途に限らず、ご利用者毎の用途に合わせた環境が複数存在する以上、集計した際、必ずしもアカウントとは同数にならないのです。
さいごに
最後までお読みいただきありがとうございます。
日常でスマホをメインで使っているとこのチャネル(=同時通話)の概念が理解されにくく、ピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。上述の通り、一つの電話番号で同時通話できる環境を担保できる仕組みはスマホでは実現できないのですが、実はこのことがスマホ全盛の現在でも固定電話番号や固定電話システムが無くならない大きな理由の一つとなっています。さらにそれは今後、当社サービス「INNOVERA」が成長する一つの大きな根拠でもあります。
経営企画室 清水
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